
今回はビジネスマナーである『席次』について解説をしていきます。社内、社外などのビジネスシーン別、ケース別に詳しく解説をしていきたいと思います。
図解できるだけわかりやすくしていきますのでビジネスシーンで参考にしていただけると嬉しいです。
席次とは
どの席に誰が座るかという座席の順序のことです。
席次には『上座』『下座』があり、ビジネスシーンにおいて座る場所が異なります。
目上の人やお客様などが座る席のこと
上座に座る人をおもてなしする人が座る席のこと
上座に座る順番についての判断は原則として①〜③の順次で判断をしていただくとよいでしょう。
- 役職
- 社歴
- 年齢
上記の様に『上座』『下座』の概要を抑えながら、シーン別にご覧頂くとわかりやすいのではないかなとおもいます。

ただし席次には例外ルールもありますので以下のような場合は気を付けておきましょう
- 絵が飾られている場合の席次
- 外の景色が綺麗な場合の席次
- 3人掛けの長椅子等は上座(来客用)
- 1人掛け椅子が下座
- 床の間がある場合の席次
絵や景色を正面から見ることができる位置が上座(客席)です
長椅子(ソファ)は一人掛けの椅子より良い席とされているため、基本的に出入口から遠い側に設置されています。
『床の間』に一番近い場所=上座とされています。
基本の席次
まずはビジネスにおける社内での席次をシーン別に解説していきます。
会議(打ち合わせ)編
社内会議でも企業によって、テーブルの形状は様々だと思います。
そして席次もテーブルの形状によって変わってきます
なお、今回は上座を①とし下座に行くにつれ数字を並べていきます
口の字タイプの席次ルール
一番オーソドックスな席次スタイルかなと思います

- 出入口から遠い席の①が上座
- 会議では議長や社長などの目上の方が該当します
- 2番目の上座は①の次に出入口から遠い席の②が2番手の上座
- 下座は出入口から一番近い⑦が該当します
『会議の議長』『社長』『その場の責任者』などが上座に座ります
コの字タイプの席次ルール

- 出入口から遠い場所①が上座
- 会議では議長や社長などの目上の方が該当します
- 2番目の上座は①の次に出入口から遠い場所の②が2番手の上座
- 下座は出入口から一番近い⑨が該当します

ロの字もコの字も社内会議の席次ルールとしては同じ考え方です
円卓タイプの席次ルール
それでは円卓の場合はどうでしようか??
基本的な席次のルールさえ押さえておけば全く心配はいりません

- 出入口から一番遠い場所の席が上座
- 2番目の上座は①の次に出入口から遠い場所の席②が2番手の上座
- 下座は出入口から一番近い場所の席⑧が該当します
- 中華料理店でも席次のルールは同じ
テレビのシーンでもよく見かけるこの円卓タイプの席次ですが、ビジネスでは取締役会や上層部の会議などの際によく見かけることがある席次ですね。
ビジネスの基本のルールはしっかり押さえておきましょう!
移動編
次はビジネスシーンではいろいろな交通手段を利用しながら移動をします。
移動時にも席次のルールがありますので注意をしておきましょう
タクシーの席次ルール
タクシーを利用して移動する場合の席次を見ていきます

- 運転席の後ろが一番安全のため席が上座
- 2番目の上座は助手席後ろ席が2番手の上座
- 3番目は後部座席中央の席
- 下座は助手席
自家用車の席次ルール
自家用車(社有車)での席次ルールを見ていきましょう
運転手がタクシー会社の方ではなく自社の社員等が運転する場合の席次です

- この場合の上座は①の席で助手席が上座
- 2番目の上座は運転席後ろが2番手の上座
- 3番目は助手席後ろの席
- 下座は後部座席中央

社有車(社内の人が運転)の場合、タクシーとは異なり一番広くくつろげるスペースがあるため上座とされています
ただし乗車する人数によって席次ルールが変わりますのでご注意ください。
そして後部座席真ん中に座る方が一番座り心地が悪い席なので、配慮を忘れないようにしておきましょう。
電車(新幹線)の席次ルール
新幹線も人数によって席次が異なります

- 新幹線の場合窓側の席が上座
- 下座は通路側の席

- 窓側の席が上座
- 2番目の上座は通路側の席
- 下座は中央の席

- 後方窓側の席が上座
- 2番目の上座は①の前方窓側の席す
- 3番目は後方通路側の席
- 下座は前方通路側の席

- 進行方向を向いている窓側の席が上座
- 2番目の上座は進行方向を向いている通路側の席
- 3番目は進行方向に背を向けている窓側の席
- 下座は進行方向に背を向けている通路側の席

- 2列シート窓側の席が上座
- 2番目の上座は3列シート窓側の席
- 3番目は2列シート通路側の席
- 4番目は3列シート通路側の席
- 下座は3列シート中央の席

- 後方窓側の席が上座
- 2番目の上座は前方窓側の席
- 3番目は後方通路側の席
- 4番目は後方中央の席
- 5番目は前方通路側の席
- 下座は前方中央の席

- 進行方向を向いている後方窓側の席が上座
- 2番目の上座は進行方向を向いている後方通路側の席
- 3番目は進行方向を向いているの後方中央の席
- 4番目は進行方向に背を向けているの前方窓側の席
- 5番目は進行方向に背を向けているの前方通路側の席
- 下座は進行方向に背を向けている前方中央の席

特に新幹線の場合は席の配置によっても人数によっても席次ルールが変わりますので少し難しかったかもしれませんね!
会食編
会食の場合の席次ルールも原則出入口から遠いところが『上座』近い所が『下座』となっています。
そして、会食をする場所(洋食『ここではテーブルとして紹介をします』・中華・和食等)によって席次ルールがあります。
テーブルの席次ルール

- 出入口から遠い席の①が上座
- 2番目の上座は①の次に出入口から遠い席の②が2番手の上座
- 下座は出入口から一番近い席の⑥が該当します
一般的な養殖などの場合はこの席次が多いのではないでしょうか。
この席次さえ押さえておけば大丈夫です。
カウンターの席次ルール

- 大将の正面中央の席①が上座
- 2番目の上座は出入口から遠い席の②が2番手の上座
- 下座は出入口から一番近い席の③が該当します

寿司屋やBarの場合はこのパターンですね!
円卓の席次ルール

- 出入口から一番遠い場所の席①が上座
- 2番目の上座は①の次に出入口から遠い場所の席②が2番手の上座
- 下座は出入口から一番近い場所の席⑧が該当します

中華料理の場合はこのパターンですね!
和席の席次ルール
4つのパターン別に解説をします

- 床の間から一番近い席が上座
- 2番目の上座は上座の隣の席
- 3番目は出入口から比較的遠い①の向かいの席
- 下座は出入口付近の席

- 床の間から一番近い席が上座
- 2番目の上座は上座の向かいの席
- 3番目は上座の隣の座席
- 下座は出入口付近の席

- 綺麗な景色が見え、出入口から遠い席が上座
- 2番目の上座は綺麗な景色が見える上座の隣の席
- 3番目は上座の向かいの席上座の隣の座席
- 下座は3番目の席の横の席

- 出入口から遠い席が上座
- 2番目の上座は上座の隣の席
- 3番目は上座の向かいの席上座の隣の座席
- 下座は3番目の席の横の席

- 床の間から一番近い中央の席が上座
- 2番目の席は床の間側の入り口から一番遠い席
- 3番目の席は床の間側の入り口から一番近い席
- 4番目の席は床の間反対側中央の席
- 5番目の席は床の間反対側出入口から遠い席
- 下座は床の間反対側出入口付近の席

和室で人数が多い場合は原則中央の席が上座になるという事を覚えておきましょう!
会食番外編


そんな時は遠慮せずに目上の方の好意ととらえ席に着きましょう!
来客時の席次
来客時の席次に関する席次ルールは来客していただくお客様が『上座に座る』というマナーがあります。
そのことを念頭に置いて席次をご覧ください。
応接室での席次ルール【通常】

- 長椅子側で出入口から遠い席が上座(来客者様)
- 2番目の席は長椅子側中央の席(来客者様)
- 3番目の席は長椅子側出入口に近い席(来客者様)
- 4番目の席は一人掛け椅子で出入口から遠い席(社内用)
- 下座は一人掛け椅子で出入口から近い席(社内用)
応接室での席次ルール【長椅子なし】

- 出入口反対側中央の席が上座(来客者様)
- 2番目の席は出入口反対側+出入口から一番遠い席(来客者様)
- 3番目の席は出入口反対側+出入口から一番近い席(来客者様)
- 4番目の席は出入口側一人掛け中央の席(社内用)
- 5番目の席は出入口側+出入口から一番遠い席(社内用)
- 下座は出入口側+出入口から一番近い席(社内用)
応接室での席次ルール【特別なものがある時】

- 出入口側+出入口から遠い席が上座(来客者様)
- 2番目の席は出入口側+出入口から近い席(来客者様)
- 3番目の席は出入口反対側+出入口から一番遠い席(社内用)
- 4番目の席は出入口反対側+中央の席(社内用)
- 下座は出入口反対側+出入口から一番近い席(社内用)
ビジネスマナーとしては席次もとても大事ですが、初めて顔を合わせるお客様との名刺交換などのビジネスマナーもとても大事です。
商談や打ち合わせを円滑に進める為に覚えておきたいマナーはたくさんありますのでこちらの記事も参考にしてみてください。
ビジネスマナー入門編はこちら
さいごに
上座や下座を間違えるとビジネスマナーの面でもですが、何より恥ずかしい思いをする事があるのでしっかりと覚えて、ビジネスを円滑に進めましょう。

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